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アニメ『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』 第1話・第2話雑感

3期が始まった! 主に天童くんについての雑感のまとめです。

 

第1話の放送から怒涛の動いてしゃべる天童くん。Twitterでは天童くんの名前がトレンド入りしたらしくて、天童くんきみは本当にレジェンドだ…。

アニメの天童くん、お肌乾燥してそうだし敏感肌っぽそうだし指にもささくれありそうだし、木村昴さんの声はときどきすごく男性的でもあって毎回新鮮に驚く。

第2話の「若利く~ん 烏野の10番と知り合い?」の言い方、スポーツやってる男の人っぽさがアニメならではの天童くんって感じがして好きだったし、逆に同じ第2話の「ほんと小っちぇよな~ あれでMBだもんな~」の時の言い方は原作準拠っぽさを感じて好きだった。*1

そして天童くんの胡散臭さ底の見えなさ(第1話のつとむに「期待してんだよォ なんたってうちのレギュラーでエースになる男なんだからァ~」って言うところとか)、不快感と紙一重の振る舞いの描き方はほんとにすごい。特に第2話での日向のスパイクを叩き落としたあと、コンマ数秒だろう時間のなかで上に伸ばした手がぐらっと衝撃の名残で揺れる感じがほんと不気味でよかった。アニメの天童くんの動きの不気味さはたぶんあの類いの揺れに端を発するところある気がする。

あとやっぱり頭身がほんとに180センチ台後半の男性なんだけど、ユニフォームを完全に骨格でサイズ選んでるから胸のところがストーンとしててさいこうにかわいいな~と思っていた第2話。

見た目的なところだと、天童くんてやっぱり額狭い子なんだなあ、とも改めて思った。「額 狭い 男」で検索してみたら、額が狭い男の人は髪のトップにボリュームを出す? 感じにしてバランスを取ることもあるようで。天童くんの髪型に勝手に納得した思いになったのも面白かった。自分の見せ方を踏まえた上でのあの髪型なんだとしたら、天童くんが英太くんに言った私服がダサいっていうのも信憑性ある気がしてくる。服とか髪とかのまともな選び方を弁えてる人からの発言っぽい。*2

 

本誌で読んでいた白鳥沢戦をコミックスで読み返した時も似たようなことを思っていた気がするけど、原作ないし原作に準ずるものに改めて触れると思いもよらない部分が自分の中のキャラクター像とズレていたりして、そういう意味でアニメを見てアレコレ考えるのがとても楽しい。個人的にはアニメの天童くんは「そう! そうなの!」よりも「(私はぜんぜん考えていなかったけれど)そ、そうだったのかもしれない…」と思う部分がすごく多い。

やっぱり自分の頭のなかの天童くんをかわいがっているわけで、都合よく一面を拡大したり縮小したりしてるんだなあ、とまざまざと感じさせられるというか…自分の認知の歪みをかんじる…。

どこがどう違うのか、そしてそのそれぞれの解釈は作品のどの部分からきているのか、って考えてるとあっという間に時間が経ってしまってとても楽しい。アニメの天童くんには不気味さもあるけど違和感もあって、それがどこか自分のなかでザワザワする。その違和感は自分が勝手に持っていた天童くん像とのギャップからくるもので、視覚と聴覚から圧倒的に説得しにかかられて初めて生まれた感覚なんだろうなあ、と思ったりもする。

アニメの天童くんにザワザワする理由、ぼんやりではあるけれど具体的には三つの方向から整理できるのかもしれないと考えてた。

 

(1)生身の男性っぽさ

本誌の強化合宿編で再登場した天童くんのデフォルメ感のイメージが自分のなかで強くなっていたところだったから、正直アニメの天童くんの生身の男性っぽさにぎょっとした部分もあったんだと思う。

2期見てたときはOPの天童くんの等身大の後ろ姿に超有り難がってたし今も勿論すごく有り難いけど、いざアニメが始まったらしゃべりの部分に滲む生々しいくらいの男性感になんだか居心地の悪さを覚えている自分に気がついた。

私個人としては第2話の最後、揺れながら身体を起こす時と「若利くんを倒したければ俺を倒してから行け~ ってな~」の声の感じがどうも苦手のようで、我ながらもったいない…。

アニメの天童くんの生身の男性っぽさ、作画的な方面から言うと顔なり表情なりに原作ほどにはデフォルメが入らないからなのかなあ、とも思う。でも視覚的な等身大の男性感はぜんぜん違和感があるわけでもないから、音声的な生々しさが苦手みたい。

 

(2)第1話から前面に出ているイロモノ感

第2話の「ほんと小っちぇよな~ あれでMBだもんな~」の時の言い方が個人的に原作準拠っぽさを感じてすごく好きなんだけど、私の主観では原作第155話の終わりまではこれくらいのテンションの天童くんだった。

天童くんは白鳥沢の面々のなかでも随一のイロモノとしてのキャラクターだと思っているけど、その一面が打ち出されていったのって原作だと第156話から、っていう印象がある。

原作第156話はちょうど次回の放送回の第3話に含まれてくる内容。原作ではちょうど第3話の放送分(原作第156話)から打ち出されていった印象のある天童くんのトリッキーなイロモノ感なんだけど、アニメでは第1話の放送回からアニオリ描写織り混ぜつつわりと前面に出てたから違和感があったのかもしれない。

全10回の放送でコミックス5冊とちょっとのボリュームものエピソードを描くわけで、そうなるとキャラ性は最初から打ち出しとかないと後から食い足らなさに繋がるかもしれないし、前振りしとかないとエピソードを圧縮した時に場面と場面だったりキャラクターの行動だったりがひと続きに見えなくて却って違和感に化ける可能性もあるんだろうなとも思う。

第2話の「若利君にそんなこと言わせるなんて、な~んか楽しませてくれそう。俺もがんばっちゃお~っと」ってアニオリ台詞は第1話の大平さんの「お前が頑張んなさいよ。若利にだけ頼るんじゃない」から第2話最後の「若利君を倒したければ俺を倒してから行け~ ってな~」に繋げるための接着剤ないし前振りなんだろうと思うんだけど、見ながらちょっと違和感があったのも本当だった。

若利くんにそこまで言わせるくらいの存在面白いから俺も捻りに行こ~、みたいなニュアンスを勝手に感じてそれがどうもいじめっ子っぽくて苦手だったっていうのもあるし*3、若利くんの反応を尺度に自分が楽しめるかどうかを判断するキャラクターだと思ったことが無かったからモヤモヤしたみたい。

要約すると私のなかに無かった天童くん像の見えるオリジナル台詞だったから戸惑った、というところかもしれない。

 

(2)ギャラリーからの目線への言及

第2話の次回予告の天童くんの「若利くんが注目を集めれば集めるほど俺が登場した時のインパクトが強まるんだよね~」、なんかちょっとモヤモヤしたのはなんでなんだろうと考えていた。この部分、個人的にはショーセツバンの天童くんが若利くんに言っていた「いいね、それ。主役の自負っていうの?」の感じを思い出す部分があった。

たぶんどちらの台詞もギャラリーの存在を意識するがゆえの発言、という印象があって(前者はわりと冗談寄りのニュアンスなのかもしれないけど)、それが自分の中の天童くん像とあまり合わなかったのかもしれなかった。

私の中で天童くんは自分が他人からどう見えるか、というのを気にしたり言及したりするイメージはあんまり無い。たぶんそれは第176話の天童くんが若利くんに向けた「美しいねえ」という発言に重点を置いているせいも少なからずあるのかもしれない。跳躍する若利くんをああして手放しに傍観者めいて賞賛する天童くんの印象が強いから、きっと違和感があった。同じコートに立ちながらも若利くんをあくまで傍観するというか、「まなざされる存在としての自分」よりも「存在をまなざす自分」としての認識が強い天童くん、という方向で私は天童くんを捉えていた。だからあながち冗談でもなさそうなニュアンスでギャラリーの存在について間接的に言及する天童くんに違和感があったんだろうと思う。

そしてこの部分に垣間見えるアニメの天童くん像は、たぶん第156話の「若利君俺の方が目立ってゴメンね」って若利くんの肩を叩いてる場面からきてるんだろうな、と思う。違和感の要因について考えながら、私はここは天童くんがあまりギャラリーの反応に重きを置いていないからこその冗談として受け取っていたんだなあ、と初めて気がついた思いだった。こういう何気ないやりとりにも解釈は宿る…。

 

 

アニメ自体からは少し離れてしまうけど、ラジキュー(http://www.j-haikyu.com/anime/radio/)の木村昴さんがゲストだった第49回も面白かった。

天童くんと自分が一緒にいたとしたら彼のペースに飲まれそうでめんどくさくなってすぐ帰っちゃうと思う、みたいに木村さんが言うくだりがあったんだけど、そこからの村瀬さんの発言におお~となんだか納得した思いだった。若利くんと天童くんが仲良くっていうか話が合うのってお互いに完全にペースが独立してるから、不可侵な感じが釣り合う(気が合う? 引き合う? なのかここちょっとよく聞き取れなかった)からなのでは、って村瀬さんが言ってたんだけど、とてもわかる気がする。

天童くんも若利くんも個人主義というか自分のペースが動かしがたくある人で、そのことをお互いに否定しないからこそ考え方が完全に合うわけでなくても仲良くできる。

天童くんも若利くんも基本的に個人で完結している人で、それでもたまたま二人が身を置いたのがバレーという繋ぐスポーツ、個人技では完結できない競技だった。

あと天童くん以外のアニメの感想としては、白布のプリンセスのような端正で整った顔立ちとしっかり男で理性的で温度低い声とのギャップがすばらしかった。

そして白布と太一という二年生コンビの温度感というかテンションの低さ、すごくこの二人気が合いそうでよかった~。アニメの二人、ごっしの教育方針めちゃくちゃ一致してそう。白布とのうぇいの時に太一が歯を見せて笑う感じ男子っぽさもすごく好き。

あと白鳥沢の面々のそれぞれの力への乾いた信頼感が見ていてひしひしと伝わってくるの、本当に本当に良い。白鳥沢すごく好きだ~。

 

そして今週のジャンプ連載分の第226話もすんごく面白かった。

私は半年以上の間天童くんに足を取られて先に進めないし望んでそこに留まっているけど、天童くんを象徴する憶測で跳ぶブロックがこうも攻略されたものとして作中で取り扱われることがなんかしんみりとツラくもあり、けれどそうやってどんどん先に進んでいく作品だからこそ『ハイキュー!!』はおもしろいんだなあ、と。

本当に『ハイキュー!!』はすばらしい作品だ。

 

*1:天童くんはテンションの起伏が比較的激しいけど一方で後者みたいなフツーのテンションというか、分析的で温度の低いフラットさも挟み込んでくるから余計にその対比が引き立つ気がする。

*2:ショーセツバンの裏表紙で天童くんが着てるメキシコパーカーはあえての選択なんだとおもう…。

*3:でも天童くんってそもそもバレーで相手の心を折るのが好きなキャラクターとして描かれてるわけだから間違ってるって断罪するのも違うし、むしろ私が勝手に切り捨ていた天童くんの一面なのかもなあとも思う。