劇団四季『リトル・マーメイド』

高校生のとき初めて『ライオンキング』を観て、去年は『アラジン』、今年は『リトル・マーメイド』を観に行ってきた。

大井町駅、たぶん初めて降りたんだけど駅前からワーッとガード下にお店が並んでいる横を歩いていくのはなんだか物珍しくて面白かった~。

去年観た『アラジン』がすんごく好きで今年も劇団四季のチケットを取ることにしたんだけど、個人的にはやっぱり『リトル・マーメイド』よりも『アラジン』の方が好きだったかも。

(まさかのチケット忘れをして窓口の方にご迷惑をかけてしまうというアクシデントもあった…ほんと今後気をつけよう)

 

 

劇団四季『リトル・マーメイド』、記憶のなかのディズニーアニメとはまた違った設定ないし展開が面白くもあったんだけどなんだかモヤモヤする部分もありつつ。

まずは面白さを感じたところから。

劇団四季『リトル・マーメイド』でアリエルが課せられたのは「3日の間に王子とキスする」という条件。

さらにその最終日となる大事な3日目に、王子は結婚相手を決めなくてはいけないパーティーが予定されている(当然招かれる姫君たちとは初対面)。

この忙しさほんとに驚きで、そんな一生ものの選択を1日とか3日とかで決めるってすごいことだよな…と観ながら思ってしまっていたんだけど、物語上その決定打となってくるだろうものを「真実の愛? 思春期のホルモンだよ」と言い切るアースラはなんだか面白かった。

実際、劇団四季『リトル・マーメイド』のアリエルと王子には少女っぽさないし少年っぽさを感じていたのも本当で、二人の無邪気さには真実の愛よりも思春期のきらめき、という言葉の方がまだ似つかわしいような気もした。

それに「3日の間にキスする」というのも、よくよく考えてみれば真実の愛よりもアースラの言うとおり思春期のホルモンにまかせた勢いの方がずっと決め手になる気もする。

モヤモヤしたのはアースラの設定とそれに伴う展開の違いについて。

劇団四季の『リトル・マーメイド』はアースラとトリトンが姉弟で、アースラは醜さゆえに父親から愛されずその嫉妬のために6人の姉を殺し、さらには父親も殺したという設定。

アリエルもまた7人姉妹の末っ子で(アースラと同様6人の姉がいる)、父であるトリトンに最も溺愛されている娘として描かれている。それゆえに姉達が父の歓心を買おうとヤキモキするような一幕もあって、そこがなんだか印象的だった。

アリエルが7人姉妹ということはディズニーアニメと同じだけど、もちろんアースラとトリトンは姉弟ではないし、アースラによる姉殺しの話もない。それに父からの愛情の偏りとそれに起因するアリエルの姉達のヤキモキも劇団四季オリジナルのような気がする。

たぶんこの設定を付け足すことでアリエルとアースラを対比させるかたちに意図的に持っていったんだろうと思うんだけど、個人的にそこがどうもモヤモヤした。

そしてディズニーアニメだとアースラのとどめを刺すのは王子のエリックだったんだけど、劇団四季だとその役割を果たしたのは主人公たるアリエルだったのもビックリだった。

アースラについていえば安易な救済が用意される方が不自然ではあるんだけど(お姉さんもお父さんも殺してるし)、とにかくヒロインたるアリエルが直接手を下すのが驚きだった。

設定上の対比もあって、父(トリトン)に愛された女=アリエルに父(ポセイドン)に愛されなかった女=アースラは勝てなかった、という印象が結構強く残った気がする。

そういう部分を踏まえるとアリエルという男に愛される女だけが救済エンド感もありつつで、モヤモヤしたのはそのせいかな~と。

これが意図的なのかそうでないのか微妙な感じもまた…。

 

とはいえこうして感想が残したくなるくらいに面白くていい観劇でした。